貴方を愛した記憶 LastPage






きっと分かってたんだ。
記憶なんか無くってもオレと蛮ちゃんは、それよりももっともっと深い場所で繋がっていた。
心―そう、心で繋がっていた。




確かにオレが記憶を失って始めて蛮ちゃんに逢ったときオレは怖かった。
ううん…怖いんじゃなくて、不安だった。
でも蛮ちゃんはそんなオレを優しく抱き締めてくれた。
優しく包んでくれた。
記憶なんか無くっても、それだけで充分だって感じた。
そしてそんな蛮ちゃんと触れ合う内、オレの心はどんどんと、加速するように
蛮ちゃんに惹かれていった。
蛮ちゃんを愛していった。
そしてその想いはもう止めることが出来なかった。




だって、オレの記憶のページを捲ると
そこにはいつも蛮ちゃんが居てくれたから…




そんな優しい蛮ちゃんのことを二度も本気で愛する事が出来て、
オレは世界一の幸せ者です。
この 『貴方を愛した記憶』 はオレにとって、
どんな宝石よりも
とても大切でかけがえのない宝物だから―




だからもう忘れたりなんかしない。
これからもずっとずっと
蛮ちゃんの傍で―
これからもずっとずっと
蛮ちゃんに一番近いこの場所で―
オレは蛮ちゃんを愛していきます。









××The Happy End××










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「貴方を愛した記憶」どうにかやっと完結しました。
本来なら以前再UPものにはコメントを付けないつもりでしたが、
これは自分の中でも思い入れが大きかったので、
今回改めて付けさせて貰いました。
全15話と言うのは今までの自分の作品の中でも一番の長作だし、
これからもこれ以上長いのは無いと思います。
また、これを書いていた当時も色々なことがありました。
それを乗り越えて今、ようやく此処まで来ました。
銀次が少しずつ成長したように、
私もこの作品で少しだけ自信が持てたし、成長出来たような気がします。


最後まで読んで下さった皆様、本当に本当にありがとうございましたv(大感謝)