7:闇常世




大まかなストーリー:
 前巻で聖が死んでしまい、守るものが居なくなってしまい怨鬼になりかけた弓生。聖が居なければ生きていけない弓生。
 そんな弓生のヘタレっぷりと、聖が生き返ってからの弓生のギャップがとても素敵な巻。
 お前はそんなに聖が好きかー!(笑)
 そして聖が生き返った途端、三吾や成樹、佐穂子など、周りの空気もガラリと変わります。
 お前らそんなに聖が好きかー!(爆)
 目を覚ます前に聖が見る夢も好きv我に返った聖の第一声も好きv桐子さんも素敵なお婆様で好きv聖と桐子さんの会話も好きvでもやっぱり一番好きなのは弓聖なシーン目白押しの最後ですv
 とにかく聖がみんなのアイドル化しててモテ捲りなんだけど、聖の一番はユミちゃんv…な巻ですv



 先ず最初にこの巻の表紙もかなり好きvシンプルなんだけどそこがまた素敵ですvバックも黒で素敵ですv弓生さんの無表情が素敵ですv聖の笑顔が男らしくて素敵ですvあと、これってドラマCD『蠱持ち』のジャケットなんですよね〜♪


 …とまあ表紙感想はこれくらいにして。


 前巻から引き続き、聖が死んでしまい暗い…じゃない静かな始まり方です。

 前巻のラストで、実は聖が死んでいない―ということを聞き、新たに今回の冒頭で、聖は道満の術で肉体が凍結し魂が切り離された仮死状態だと言うことを聞きます。
 …ってかその前にカラスじゃない、式神が『酒呑童子は死んでないよ〜、詳しく知りたかったら此処までおいで〜』と呼びに来るんだけど(勿論こんなふざけた誘いではありませんよ〜?)、三吾は「これは誘い出すための罠だ」と言います。

―この状況で聖の名を出されれば弓生は必ず動く。必ず。
―たとえ地の果てに居ても正気を失っていてさえも。

 と、敵さんも弓生のことをよ〜く分かっているようです。聖にメロメロドキュンなことを(笑)
 それでも弓生は本拠地に乗り込みます。そして滝夜叉から最初のことを聞くわけです。
 でも考えてみたら滝夜叉ちんは悪い人では無いんだよね〜。ユミちゃん(当時は雷電)のことを本当に愛していて鬼になったし、愛していると言われたのにそれは嘘というのが死ぬ前に分かって、そして現代に蘇ったら、ユミちゃんの傍には聖という可愛い嫁が居たワケだし。嗚呼…可哀想。
 でもゴメンね。聖の可愛さに免じて許してあげて?(爆)


 そして三吾も弓生から聖の術のことを聞いたのであろう、佐穂子にも伝えます。
 その会話がある意味可笑しいです。三吾も佐穂子も聖が好きなんだけど、弓生の聖に対する思いには適わないと互いに励ましている電話のシーンに見えて見えて仕方がありません(笑)

「アイツは元々周りの人間なんか見えちゃいねぇ。聖が居なくなったらアイツはもう―」
「当たり前でしょ!弓生は聖だけ見てるわよ」

―プッ。バレバレみたいですよ?弓生さん


 そして聖に掛けられた術を解いて貰おうと神島家に行ったら達彦坊ちゃんに拒否されてしまい、聖が戻らないのであれば再び怨鬼に戻って道満を相打ち覚悟で倒すことに決めた弓生。嗚呼…なんてマイナス思考なんだ(笑)
 怨鬼に戻る前に仮死状態の聖に会いに行く弓生が好きv聖に話し掛ける弓生が好きv聖が居ないとなにも出来ないヘタレな弓生が好きv


 佐穂子は佐穂子で京都へ直談判に行ってくれます。弓生もせめて佐穂子が戻るまでもう少し待てばいいのに、聖が居なければ生きていても仕方ないらしく、んも〜、頑固さん♪そして佐穂子の直談判の結果、桐子さんが聖を助けに行ってくれることになりました。桐子さん素敵ですv


 そしてまあ聖に掛けられた術を解くワケですが、目を覚ます前に見る夢が好きv
 まだ、晴明さんが生きてる頃で、弓生(当時は高遠)と余り仲の良くなかった様子の聖(当時は鬼同丸)と晴明さんが面白くて好きですv最初、夢を見る前に名前を呼ばれてるのに何処へ行ったら分からず、直ぐに切なくなっちゃう聖が可愛すぎて溜まりませんv
 そして晴明さんが生きている頃から鬼同丸は高遠から小言を言われていることが発覚。今回の小言理由が晴明さんが好きな柿が地面に置いてあった(本当は売っていた)ので持って来たと言うのですが、盗賊だった鬼同丸は「そのくらいは盗みやない!」と言い張り、高遠からは怒られ、「きっとアイツはオレのこと嫌いなんや…せやから小言を言うんや」と拗ねる鬼同丸が可愛すぎてヤバいですv
 嫌いなワケじゃないのにね〜、寧ろ既に鬼同丸に惚れていると見た!(笑)
 晴明さんはそんな可愛い孫のような鬼同丸に「高遠は鬼同丸を嫌ってなどいないよ」と言い、どうして持ってきたらいけないのかを優しく諭します。いい人だ…(泣)鬼同丸も懐いたワケが分かります。
 そしてひとつの約束をします。それはずっと高遠の傍にいてあげること。晴明さん曰く、高遠は鬼同丸よりも弱いらしく、恐らく力が弱い…と言うワケじゃなくて精神面の弱さだと思いますが、ずっと傍に居て守ってやれ―と。


 そしてその約束と共に聖は目覚めるのですが、戻ってきた直後の桐子さんへの第一声が聖らしくて好きですv余りに聖すぎて全く変わってなくて好きすぎますvv
 この後、現状把握して我に戻った第一声も好きv

「…ユミちゃん、どこにおるんや?」

 …って、やっぱり最初に考えるのは弓生のことかー!参ったね、こりゃv
 しかも求める姿がそこになくて急に不安げな表情になるんですよ?もうやってられませんよ、此処まで当てられちゃ♪(笑)
 こんなラブラブな二人が溜まらないほど大好きですvvv


 …ってゆうか聖が生き返った途端、本当に嘘みたいにガラッと雰囲気がまた変わります!
 お通夜が一気に宴会になった感じ(笑) めちゃめちゃ賑やかです!
 そしてユミちゃんがひとりで道満を倒しに行ったと知り、ケガをしているというのに助けに行こうとする聖も大好きですv白装束のまま裸足で駆けていく聖が大好きですv
 そんな猪のように猪突猛進な聖とぶつかる三吾も、その様子を見ていた成樹もなんてぇか、みんな聖ラヴvv私もねv(笑)
 でも佐穂子が自分に全く気付いてくれなかったのが悔しくて…でも生き返って凄く嬉しくて泣きじゃくるのが可愛くて大好きです。その気持ち分かるよ!でも桐子さんを連れてきてくれて本当にありがとう、佐穂子!


 一方、聖が生き返ったことを全く知らない弓生は死ぬ覚悟で道満に挑みますが、やっぱりかなり強いらしく大苦戦!でも聖の名を出されたら『聖をこの男の手に委ねることは許さない』と、急に強くなったりと相変わらずのラヴッ振りを見せつけてくれます(笑)んも〜、ホントにメロメロねv
 でもやっぱりヤバイかも!?よし、こうなったら自滅だ!…って時に聖が駆け付けます。

 「ユミちゃん…オレ戻ってきた。ユミちゃん、行くなてゆうたやろ?オレのこと呼んだやろ?
せやからオレ戻ってきた」

 と笑顔で言うんですよ〜vvvきゃ〜ん、聖〜vvvvか〜わ〜い〜い〜vvvv
 そしてその途端、弓生はいつもの弓生に戻るんですよ!少し前までは道連れに―とか、自滅覚悟―とか、聖が居なければ生きてても仕方ない―とか思ってたくせに、そんな様子を微塵も見せずに普通に接する弓生さん!このギャップが素敵すぎますvvv(笑)
 そしてまだ近くには道満もいるはずなのに、いつものラブラブな夫婦の会話に戻ります。ヒサブリだったもので、これには当てられた当てられた!
 はっ!もしや道満もラブオーラに当てられて、そっと席を外したとか?(笑)
 いや〜、でも余りのラヴラヴに涎が出そうになったよ!(笑)
 それから先代の鬼使い、桐子さんからの命令―道満を殺せ!というのを伝え、早速倒しに行こうとしますが、聖は当然の如く大怪我のままです。なので弓生は一旦引き、文句を言う聖を連れて帰ってきます。
 しかも雨で着物(白装束)が透けているそうで…よく我慢出来たな、弓生さん!(笑)
 まあいくらなんでも久し振りに再会した聖の服が濡れて肌が透けてるとしても、大怪我してる聖を押し倒そうとはしないだろう(笑)←ってかそんな話じゃありませんから!(爆)


 そして車内で色々話すワケですが、この車内も大好きvv
 聖の見事な棚上げっ振りも最高に素敵ですが、恐る恐る聖が聞くんですよ。
「メシ…ちゃんと食っとったか?」って。
 あとはクリーニング代の集金も払ってくれたか?とか、ゴミの日を伝えて無くて反省したりとか。
 こうゆうシーンが本当に好きv聖、本当に可愛いよv可愛すぎて好きすぎますv
 それでも弓生は無言のままで、もしかしたら泣いているかもしれなくて…
 そして聖は一番最初に言わなきゃいけない言葉を思い出して言うんです。

「…かんにん。ユミちゃん―ほんまにかんにん」




 …とまあ、こんな感じで7巻は終わります。それでは最後に好き萌えシーンや台詞をば。


(戻って来い―聖)
 行かなければならない。約束をしたのだ―ずっと一緒にいると。


 これは聖が夢から目覚めるときのシーンです。その約束も晴明さんと約束したからではなくて自分自身で課した約束なのです。弓生が何度も何度も聖の名を呼び、その声が聖に届き目覚めたワケです。互いの気持ちがひとつになったシーンですね!なので大好きvvvv


「…ユミちゃん、どこにおるんや?」

 やっぱりこれは7巻の名台詞のひとつですね!戻って来た時の聖の第一声ですよ!しかも不安げな表情で!オーマイーガーッ!!聖かわいい〜vvvvvvvvv
 その前の桐子さんとのやりとりは数に入れないとして、やっぱり聖の脳内には弓生しか住みついていないらしく、羨ましいんだけど素直な聖が大好きですvvv


「ユミちゃん…オレ戻ってきた。ユミちゃん、行くなてゆうたやろ?オレのこと呼んだやろ?せやからオレ戻ってきた」
「馬鹿が」
「ユミちゃんのこと一人にせんて、約束しとったもんな」
「お前はいつもそうだ」
 いつも。こんな風に当たり前のように彼の前にいて―
 だからあともう少し生きてみようと思うのだ。
―感謝します
 これまでの年月をただ一人で生きてこずにすんだ、そのことを。


 この久し振りに交わす二人のやりとりと、弓生の心の台詞が大好きです!
 弓生にとって聖は空気みたいな存在で、無いことが有り得ないんですよ。
 でもそれが素直に言えなくて―だから珍しく弓生の気持ちが沢山詰まった台詞だと思います。
 弓聖の中でも一二を争うかもしれない。と勝手に思います。


 あとはさっきも挙げたけど、帰りの車内での夫婦の会話ですね!
 食事のこととか、ゴミのこととか、クリーニングの集金のこととか、新聞とNHKの集金は月末で良かったとか、色々心配しくさります。
 でも最後に一番最初に言わなきゃいけなかった言葉を思い出すワケです。

「…かんにん。ユミちゃん―ほんまにかんにん」

 しゅんとして謝る聖が可愛くて可愛くてっ!弓生が千年以上も手放さなかった理由が分かります!
 あと、前巻の好きシーンでも聖が弓生に謝るシーンを挙げたけど、同じ言葉でもその時とは全く意味合いが違いますね。本当に良かったよ!




 最後に、聖が居るのと居ないのでは此処まで周りの空気が違うんかい!
 まったく、お前らそんなに聖が好きかー!と問い掛けたくなるような7巻でした。
 因みにもし「そんなに聖が好きか?」と聞かれたら私は「大好きだ!」と即答しますv
 聖があのまま生き返らなかったら恐らく私の封殺鬼は6巻で終わっていたことでしょう(笑)




   



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